小指が痺れる!? ITエンジニアに多い肘の疾患。

小指が痺れる!? ITエンジニアに多い肘の疾患。

日々仕事に追われていた知子は、今日も福岡から東京に移動する飛行機に乗り、ラップトップを開いて資料作成をしていた。

そのとき、左の小指に痺れを感じ何かと思っていたが、一晩経てば良くなるだろうと思っていたが3日、1週間と経っても痺れは残ったままだった。

東京で仕事を終えて、福岡に向かう飛行機から街を眺めながら知子は不意に昭和40年台にヒットした「小指の想い出」が頭に浮かんだ。

「あなたが噛んだ小指が痛い」と歌詞の冒頭から引き込まれる歌だが、知子にはそんな甘い酸っぱい思い出はなかった。

という、私のフィクションはさておき、この知子さんは実在する人物で本当に小指が痺れていたのでご紹介しました。 小指の歌も知らないと思いますし、甘酸っぱい思い出もあるかもしれません。(ちなみに結婚しています)

小指が痺れるというエンジニアなどのオフィスワーカーの方を中心にその疾患の原因や解消方法をご紹介していきます。 痺れなどの不調から解放され快適な生活を取り戻していただけば幸いです。

その小指の痺れ、肘部管症候群という肘の疾患かも!?

小指が痺れるから小指がどうかなったのかと大抵の方は思うかもしれませんが、実はそれ、「肘」が問題で神経が圧迫され痺れが発生している可能性があります。

このような症状を『肘部管症候群』と言います。

肘の内側を通っている尺骨神経という神経が圧迫されることで小指と薬指の痺れや小指の付け根の筋肉低下、細かい作業が苦手になります。


 運動器疾患のなぜがわかる臨床解剖学 (医学書院) P49 から転用

どんな人がなりやすい? 

肘部管症候群は肘を酷使してきた人がなりやすいと言われています。

・テニスや野球、ゴルフ、柔道などのスポーツ選手
・過去に肘の骨折・ケガがある
・仕事で腕や肘を酷使する

などの方がこの疾患を起こしやすいです。それ以外に、加齢に伴い骨や関節の変形が原因で発症することもありますので、特に中高年が後発年齢でもあります。

これ以外にも、ビジネスマンの方がタイピングなどで肘を付けてタイピングしている人などはこの疾患に罹りやすいと言われています。

病院ではどんなことをするのか

レントゲンで骨に異常がないかと、神経学的検査といって、打診器で叩いて反射があるか、筋力検査などする先生もいるかもしれません。

基本的には治療は投薬が中心です。 

・消炎鎮痛剤
・ビタミンB12
・安静と固定

飲み薬で神経の炎症を抑えて、ビタミンB12で神経の回復を助けていきながら、生活で肘を酷使しないよう安静、場合には固定をする必要があるようです。

ただ、現実的に手は固定することでQOLが大きく下がりますのでものすごく酷い人でない限りここまではしない事の方が多いです。

肘部管症候群でも肘が変形、骨に骨棘と言われるトゲがある場合、そのまま圧迫があると神経の痛みが進行してしまいますので、その場合は「手術」となります。

当店ではどのようなことをしていくのか

まず皆さんに一つ知っておいてほしいことがあります。先ほどまで肘部管症候群についての原因や病院での治療法などをご紹介してきましたが、

「整形外科学会で80%の患者さんの画像と症状が一致しない」と発表されているという現実なんです。

例えば、ヘルニアの画像所見は見られても痛みはないなど、なので肘部管症候群でレントゲン初見は見られても、それが絶対の理由ではないということなんです。  画像≠症状

だって、レントゲンは静止画で、私たちは動いていますから動いている状態のレントゲンの動画ならまだ確立が上がりそうですが日本の病院ではそれはありません。

肘部管症候群と一口に行っても、原因は首、肘、手首、と様々です。

そして、筋肉のストレッチをして解消していくものから、神経の流れを良くし骨を矯正していかないといけない場合もありますのでトータルで体を診てあげないといけません。

当院はまず脊柱からの優しい刺激でのアプローチを中心に徐々に末端に刺激を広げながら筋肉、神経、骨にアプローチしていきます。

そのようなやり方で病院に長年通っていたかたでも3か月ほどで体の変化を実感して頂けています。

小指の価値はいくら??

これを見ていただいている読者の方は小指が痺れるなどの症状を持っている方だと思いますが、その小指一本分の価値を考えたことはあるでしょうか?

算出方法は様々ですが、小指が切断など一切使えなくなった場合、後遺障害12級が適用されるみたいです。(仕事での事故などで)その場合の慰謝料は280万~290万です。

高いのか安いのかは人それぞれですが、デイトレや入力業務などで高額を稼いでいる方は小指で入力ができない分生産性が下がるので安いと思うかもしれませんね。

ただ、生活上、小指が使えないとなると、体のバランスを崩したり、物を握る力が下がったりするので、早く症状を解決するようにしましょう。