ドケルバン病とは
腱鞘炎の代表的なものに「ドケルバン病」と「バネ指」があります。どちらも骨と筋をつなぐ腱と腱を包む腱鞘の摩擦で炎症が起こります。
ドケルバン病は親指を広げると、手首の親指側の腱が張って、皮下に2本の筋が浮かび上がるのが特徴です。
この筋が手首の外側を通るところに生じる腱鞘炎です。こうなると腱の動きが悪くなって、手首の親指側が腫れて痛み、場合によっては熱感が出たり親指を広げると強い痛みが走ります。
ドケルバン病の症状
親指側手首の腱の腫れや痛み・押すと痛む・物を握ったり掴むと痛む・親指を曲げたり広げたりすると痛みが強く、指が開きにくい・詰まったような感じがする
腱鞘炎になる主な原因とその対策
腱鞘炎になる主な原因①
スマホ・パソコン・ゲームプレイ
スマホの長時間使用や、片手だけでスマホを操作することで、指の関節や腱に過剰な負荷をかけることが原因になります。
特に親指だけの操作は負担が大きくなるため要注意です。スマホは両手で操作するように心がけたり、片手でも左右の手で持ち帰るようにしましょう。こまめな休憩も予防のコツです。
パソコンは、早いタイピングやキーボードを強く叩くことが手指の負担になり、腱鞘炎に繋がります。ゲームプレイは特にボタンの連打が多いゲームが指の負担になります。
腱鞘炎になる主な原因②
スポーツ
腱鞘炎になりやすいスポーツは、テニスや野球、ゴルフです。原因はグリップやボールを握る、打つ、投げるといった動作で、指や手首に負担をかけることです。
特に手首を反復して動かす、打つ、投げる動作は強い衝撃が加わるため、さらに負担が大きくなるのです。
また、腱鞘炎は中学生や高校生の成長期に発症しやすく、部活動での指の使い過ぎが原因になります。痛みが強いときは、スポーツを休止しましょう。
腱鞘炎になる主な原因③
女性ホルモンとの関係
腱鞘炎は、ホルモンの大きな変化が影響すると考えられています。女性の妊娠・出産期と更年期に腱鞘炎が多いのはこのためです。
妊娠・出産期の女性は「プロゲステロン」という、妊娠を維持するために必要なホルモンが通常より多く分泌されます。
ところが「エストロゲン」は減少するため、女性ホルモンには2つの大きな変化が起こるのです。しかもプロゲステロンは、腱を包む腱鞘を収縮させる作用があり、腱の滑りが悪くなる傾向があります。
一方で、更年期の女性の場合は、卵胞ホルモンとも呼ばれる「エストロゲン」が、閉経のときに急激に減少します。
エストロゲンは、女性らしい身体を作り、髪や肌の潤いを保つだけでなく、腱や関節を柔軟に保つ作用もあるため、腱や腱鞘が炎症を起こす要因になることがあります。
あなたのドケルバン病か? まずはセルフチェック
手首に症状が現れる「ドケルバン病」のセルフチェックについて説明します。
ドケルバン病のチェック方法:フィンケルシュタインテスト
①親指を手ひら側に倒して、四指で親指を握ります
②そのまま小指のほうへ傾けて腱を引っ張り痛みがあれば、ドケルバン病の可能性があります
腱鞘炎の対処法
初期の炎症には氷などで冷やすアイシングが効果的です。強い痛みや熱、腫れを放置すると、指が曲がらなくなるなど慢性化する可能性があります。
軽度であればストレッチをするのも効果的です。重症化するとドケルバン病を発症する可能性が高まるため、アイシングやストレッチで軽減しなければ、速やかに専門家に相談しましょう。
腱鞘炎に効果的な指・手首のストレッチ
①親指を反対の手で反らせます
②親指はそのままにして、手首も反らせます
上記のストレッチは手軽で効果的であるため、手や指の疲労を感じたらこまめに行いましょう。
当店のではどう改善させるのか
当店ではドケルバン病をより早く改善させる為の施術を行います。具体的には全身の血液やリンパ液の循環を良くすることで、体の機能、特に回復力を目覚めさせます。
傷ついた腱や腱鞘手の影響は腕、首までに及びます。腕や首の機能が下がってしまうと指の腱自体が回復していても、首や肩、肘、手首のせいで指の動かしづらさが残ってしまうこともあります。
全身の循環を良くして体の回復力を目覚めさせると共に、患部に影響を及ぼしている部分を全身からみつけるための検査を行い、根本的に改善できるように施術をしていきます。
まとめ
腱鞘炎はよくある疾患の一つで、軽度ではセルフケアが効果を発揮します。しかし、初期症状のケアを間違えたり、症状が出ているのに指を酷使し続けるなどで、慢性化や再発に悩まされる人が少なくありません。
腱鞘炎になる原因やセルフケアを知り、予防の意識をもつことはとても大切なことです。手指に痛みや腫れ、熱を感じたら早く専門家に相談して対処をすることをおすすめします。